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琉球の蛇妖怪【アカマタ】伝承や物語・正体を考察!

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「アカマタ」とは、琉球(現在の沖縄県)に伝わる蛇の妖怪です。

美女や美青年に化けて人間をたぶらかすとされています。

「アカマタ」の伝承

アカマタは沖縄県で広く伝承されている蛇の妖怪です。美女や美青年に化けては言葉巧みに人間を騙し、女性と交わるとたくさんの蛇の子を産ませたとされていたため、アカマタがやって来る畑や山で女性が昼寝をする事を禁じさせていたとも伝えられています。

また、アカマタと交わった女性が海に入ってから蛇の子を産んだ事から、3月3日の大潮の日に娘達は海に入るようになったとも伝えられています。

「アカマタ」の物語

アカマタは多くの伝承が残っており、残酷な話から女性を妖力で狂わす話もあります。その中から1つご紹介させていただきます。

昔、とある美しい娘が身籠ってしまいました。その娘の両親は、彼女を心配して何があったのか尋ねました。すると娘は「毎日夜になるとやって来る美しい少年と通じていた。」と話しました。

娘は自分と通じた少年が何者なのか知るために、糸を通した針を少年に刺しました。そして朝になるとその糸を辿って少年を探しに行きました。

糸は山奥に繋がっており、水で満ちた洞窟の中に続いていました。そして針はそこに佇む大蛇に刺さっていたのでした。絶望のあまり娘が自殺をしようとすると目の前に神が現れ「この大蛇は宮古島の祖神の化身である」と娘に告げ、自殺を止めたという話があります。

「アカマタ」の正体

この物語ではアカマタの正体は大蛇であり、宮古島の祖神である事が分かります。日本では蛇が神格化される事は珍しい事ではなく、神社でよく見られる「注連縄」も蛇の交尾の様子を表しているという説があります。

余談ではありますが、沖縄県には「アカマタ」という蛇が実際に生息しています。煉瓦色と黒の模様が特徴的ですが、毒はないものの非常に気性が荒く、近付く者に積極的に噛み付こうとします。山や畑で女性の昼寝を禁じたのは、凶暴な蛇から女性を守るためだったのかも知れません。

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