『約束のネバーランド』とは、原作 白井カイウ・作画 出水ぽすかによる、2016年から2020年にかけて週刊少年ジャンプにて連載された、ダークファンタジー漫画です。
略称は「約ネバ」。
テレビアニメ化もされており、2020年には実写映画化もされ、ママ・イザベラ役を女優の北川景子さんが演じて話題になったことが記憶に新しいですね。
今回は、主人公エマと常に行動を共にしていく親友の一人、現実主義者でクールな少年【レイ】に焦点をあて、名言や名シーンを紹介していく中で彼の魅力や作品の魅力を知っていただきたいと思います。
目次
- 1 約束のネバーランドのあらすじ
- 2 【レイ】の名言
- 2.1 「外に待つのは鬼の社会だ 人間の生きる場所なんて最悪どこにもないんだよ」
- 2.2 「そうだよ 俺がママの内通者だ」
- 2.3 「ママ 取引したい」
- 2.4 「今お前の目の前にいる俺は 最強のカードだ」
- 2.5 「俺には胎児の頃からの記憶がある」
- 2.6 「ありがとうバイバイエマ」
- 2.7 「ねぇ……なぜ俺を産んだの?お母さん」
- 2.8 「エマ……生きるよ俺……生きて家族を守る お前と同じ家族全員をだ 今度は…今度こそ誓う何があっても もう二度と切り捨てたりしない」
- 2.9 「エマも絶対に連れて帰る!必ず守ると決めた親友二度も失ってたまるか…!!」
- 2.10 「世界を変えた……その一歩だ」
- 2.11 「生きててよかった…!」
- 2.12 「でもそれはお前が望む未来じゃないんだろ?」
- 2.13 「信頼し合える仲間なら尚更肚割って話さねぇと あいつは昔から俺達の”特別”だろう?」
- 2.14 「『無理でもやる』は得意だろ後悔しねぇ未来をつくろうぜ」
- 2.15 「俺は誰だ」
- 2.16 「家族で兄弟で親友だろ水臭ぇ」
- 2.17 「わかった任せろ助けてやる」
- 2.18 「ごちゃごちゃうるせー」
- 2.19 「ママ…母さん…!」
- 2.20 「バカヤロー 俺達も会いたかった ずっとずっと会いたかったよ!!」
- 3 まとめ
約束のネバーランドのあらすじ
38人の孤児が暮らす孤児院・グレイス=フィールドハウス。
彼らは皆、白い制服に身を包み、首筋には認識番号が刻まれていた。毎日勉強をしながらもたくさん遊び、血の繋がりは無くとも家族として幸せに過ごしていた。
そんな日常が崩れたのは、同じ孤児であるコニーの巣立ちの日。忘れ物を届けるために主人公エマと友人のノーマンは、孤児院を抜け出し近づいてはならないとされていた門へと向かう。――コニーは死んでいた。
二人はそこで、この世のものとは思えない存在・食人鬼、そしてその鬼に従うママ・イザベラを見た。グレイス=フィールドハウスはただの孤児院ではなく、「食用児」を出荷のために育てる「農園」だったのだ。
エマ・ノーマン・レイは孤児達を救うため、脱獄を計画する―――
【レイ】の名言
「外に待つのは鬼の社会だ 人間の生きる場所なんて最悪どこにもないんだよ」
孤児全員で脱獄したいエマに現実的にありえる可能性を伝えるレイの一言。
レイは3人の中で一番冷静で現実主義者。ハッとさせられる着眼点で物事を考えます。歯にもの着せぬ言い方も彼なりの優しさでもあります。
「そうだよ 俺がママの内通者だ」
ノーマンに内通者は君だと告げられたときのシーン。驚いた方も多いのではないでしょうか。
『約ネバ』ではこのように状況が二転三転する場面が多く、読者が引き込まれていく魅力でもあります。
「ママ 取引したい」
幼少期にハウスの正体に気づいたレイが、生き残るために自分を内通者としてママに売り込んだときのシーン。
幼いうちにこのような過酷な状況下におかれて、冷静に最善の判断ができる判断力と賢さに驚かされますね。
「今お前の目の前にいる俺は 最強のカードだ」
自分がママの内通者であると明かした上で、自らを最強のカードだと言うレイの名言です。
レイは内通者ですが敵ではありません。自分と大切な親友であるエマとノーマンを救うために何年も一人で情報を集め、孤独に戦ってきたのです。
「俺には胎児の頃からの記憶がある」
レイはいつ、どのようにしてハウスの秘密を知ったのか。その答えは『幼児期健忘』。幼少期の記憶を無くすことなく育ってきたのです。
あんな恐ろしい鬼の姿の記憶を持ちながら生きていくのは、私達には到底想像もつかないくらい苦しかったことでしょう。レイの大人びた人格はこの経験が大きく関わっているのかもしれません。
「ありがとうバイバイエマ」
食料として最上物であるレイは、収穫目前で自らを燃やして鬼達に、ママに、呪いたい人生に報いることをずっと前から決めていた。
意を決したレイが自身に火をつけようとするシーン。
12歳の誕生日を迎える子供がこんな辛いことを考え、実行するなんて想像もつきません。
私達が生きる現代でも、少年少女たちが自ら死を選ぶ事件が後を絶たない現実について深く考えさせられる一場面でした。
「ねぇ……なぜ俺を産んだの?お母さん」
胎児のころ母のお腹で聞いた歌を口ずさむレイにイザベラが気づく。
そう、レイはイザベラが産んだ正真正銘の子供だったのです。複雑な表情でイザベラに問う幼少期のレイ。
その問いに対し、”私が生き延びるため”と答えるイザベラ。レイも分かっていた上で、それでも母に直接聞きたかったのでしょう。
世界が違ったら普通の親子として愛し合えたかもしれないことを思うと、胸が締め付けられそうでした。
「エマ……生きるよ俺……生きて家族を守る お前と同じ家族全員をだ 今度は…今度こそ誓う何があっても もう二度と切り捨てたりしない」
メリットを一番に考え、切り捨てる決断をしてきたレイが家族の大切さを改めて理解するレイの一言。
今まで諦めが早かったり冷たい一面があったレイですが、ここからは家族のために徐々に熱い部分が見え始めます。
「エマも絶対に連れて帰る!必ず守ると決めた親友二度も失ってたまるか…!!」
連れ去られてしまったエマ。諦めろと言うユウゴに激昂するレイ。エマなら絶対に生きていると信じ、レイもゴールディ・ポンドに向かいます。
エマやノーマンに負けないくらい親友を大事に思っているレイの気持ちが伝わってくる一言です。
「世界を変えた……その一歩だ」
鬼たちの秘密の猟場であるゴールディ・ポンドに捕えられていたルーカス達と協力し合い、貴族鬼たちをはじめ、レウウィス大公を倒したエマ達。
逃げるだけじゃなく、今までずっと立ち向かい戦ってきたルーカス達に称賛の言葉を呟くレイ。
もうゴールディ・ポンドで殺される食用児はいない。レイはこれが世界を変える一歩だと確信し、エマの”世界を変える脱獄”という言葉が現実味を帯びる出来事でした。
「生きててよかった…!」
実は生きていたノーマンとの感動の再会シーン。レイは初手ビンタを食らわせ、涙を流しながらエマとノーマンを抱きしめます。
死んだと思っていた大切な親友が目に前にいる奇跡に、言葉に表せないたくさんの感情がこの一言に詰まっているように感じます。
「でもそれはお前が望む未来じゃないんだろ?」
食用児の楽園を作るため、鬼を全滅させるというノーマンの考えに思うことがあるエマにいち早く気づき、質問するレイの一言。
長い付き合いでエマの考えてることはお見通しなんですね。それでなくともレイは全キャラクターの中で、一番周りの状況をよく見ていて勘が鋭いです。
「信頼し合える仲間なら尚更肚割って話さねぇと あいつは昔から俺達の”特別”だろう?」
食用児の幸せを願う気持ちは同じだけれど、意見の違うエマとノーマン。話し合いが必要だとエマに諭すレイの名言。
レイは本当に大人びてますね。私達読者が生きていく上でも強く響く一言です。
「『無理でもやる』は得意だろ後悔しねぇ未来をつくろうぜ」
エマに、好きに選べ俺も肩を貸すと背中を押すレイ。
成長したレイは男らしくなって頼りがいがあります。もちろん親友としてエマを信じているからこそ出てくる言葉なのだと、二人の絆を感じる一言でもあります。
「俺は誰だ」
七つの壁を目指していたエマとレイが旅立ち、不思議な空間で砂漠にたどり着き、見るに衝撃的な老いた姿になり記憶も無いであろうレイ。
突然の老けきった姿に驚いた読者も多いことでしょう。幻覚に近い状況であり、本当に老けたわけではありませんがこの先の展開が気になる貴重な 1 コマでした。
「家族で兄弟で親友だろ水臭ぇ」
全てを一人で抱え込み苦しんでいるノーマンに、どうしなきゃいけないかではなく、ノーマンが”どうしたいのか”を問うレイ。
家族で兄弟で親友って凄い言葉ですよね。事実なのですが、なかなか出てくる言葉ではありません。それだけにとても大切な存在であることが伝わってきます。
「わかった任せろ助けてやる」
Λ の投薬で長くは生きられないこと、これ以上命を奪いたくないことを告げ助けを乞うノーマンに一言で返すレイの名言。
助けてやると言い切ってしまうレイがイケメンすぎます。世の中の女性がみんな惚れますね。
「ごちゃごちゃうるせー」
一緒に人間の世界に行こうと言うエマに、今まで自分がしてきた罪の重さから返事を渋るイザベラを一蹴するレイ。
もう誰も恨まないし恨んでない。生きてこそ償える罪も晴らせる悔いもあるんだと諭します。
誰かが不幸になることを望んでいる子供たちはここには一人もいません。レイの不器用な優しさが伝わってくる一言でした。
「ママ…母さん…!」
子供たちを鬼から守り力尽きるイザベラ。泣いて母を呼ぶレイの感動の名シーン。
本当の意味での『親子』として最初で最後の会話をしたと言えます。違う世界で出会っていれば、普通の親子として愛を伝えられて、普通に幸せに暮らせていたのかもしれません。
レイの悲痛な叫びが伝わってくるようです。
「バカヤロー 俺達も会いたかった ずっとずっと会いたかったよ!!」
記憶を失い離れ離れになったエマとの再会のラストシーン。
レイをはじめ、彼らにとってエマとは唯一無二の存在。運命に抗って抗ってやっと掴んだ幸せの一歩。レイの心からの言葉です。
まとめ
今回はクールでミステリアスな少年【レイ】の名言や名シーンをご紹介させていただきました。
彼はママ・イザベラの実の息子であり、物語序盤でのキーパーソンでもありました。一見クールで素直じゃない印象の彼ですが、親友を想う気持ちは人一倍強いです。ノーマンが居なくなった間もエマの傍でずっとエマを支えていました。
作中では恋愛に関しては描かれてはいなかったのですが、穏やかで優しいノーマンとクールで大人っぽいレイのどっちとエマはくっつくのかな、なんて考えながら読み進めていくとまた面白いです。
たくさんの感動と興奮を与えてくれた『約束のネバーランド』。友人や家族の大切さを今一度考えるきっかけになるかもしれません。