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アイヌの妖怪【アイヌカイセイ】伝承や物語・正体を考察!

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『アイヌカイセイ』とはどのような妖怪なんでしょうか?

読者の皆さんも、あまり耳にしない妖怪かと思われます。

今回はそんな『アイヌカイセイ』をご紹介していきます。

不思議な名前『アイヌカイセイ』の意味は?

アイヌカイセイとは、アイヌ(現在の北海道)の妖怪です。

『アイヌカイセイ』の名前にある『アイヌ』は『人間』を、『カイセイ』は『死骸』を意味します。

すなわち、『アイヌカイセイ』とは、『人の死骸』という意味の名前を持つ妖怪です。

アイヌカイセイの外見は?

アイヌカイセイはどのような外見をしているのでしょうか?

その外見は、『アットシ(アットゥシ)』という、オヒョウやシナノキなどの樹皮の繊維でできたボロ布を着ています。

髪の長い女性に見えますが、手足がなく、顔も見えません。

アイヌカイセイはどんなことをする妖怪なのか?

アイヌカイセイはどのようなことをする妖怪なんでしょうか?

まず、アイヌカイセイは、空き家や古い家に現れます。

次に、家に住む寝ている人の胸や首を圧迫して苦しめます。

『人の体を圧迫する』といった、人に危害を与える妖怪です。

アイヌカイセイの伝承

アイヌカイセイの伝承に、以下のようなものがあります。

アイヌカイセイは、空家や古い家などに現れます。

もし、戸口でアイヌカイセイと遭遇した場合、無言で家に入り、火を司る神様に祈ってから、アイヌカイセイに供物を捧げて弔います。

そうすれば、アイヌカイセイによる難を逃れられると言われています。

アイヌカイセイの物語

アイヌカイセイについて、十勝でこのような物語が見られました。

死後、この世をさまよう死者の魂が『アイヌカイセイ』となって、人間に悪さをする、という話が伝わっています。

十勝でもアイヌカイセイは「悪いもの」という認識だったようです。

アイヌカイセイの正体

アイヌカイセイの正体は明確ではありませんが、『座敷童の一種』とする説と、『座敷童とは関係ない』とする説があります。

それぞれどのような主張か、見ていきましょう。

アイヌカイセイは『座敷童の一種』?

『座敷童の一種』については、寝ている人に悪戯をする、という点が座敷童に共通している、という主張をしています。

確かに、座敷童も寝ている人の上に乗ったりするなどの悪戯をします。

アイヌカイセイは『座敷童とは関係ない』?

一方、『座敷童とは関係ない』については、両者は住人に悪戯をします。

しかし、アイヌカイセイは訪れた家に繁栄をもたらしていません。

以上のことから、座敷童とは関係ない、という主張をしています。

民俗学者・佐々木喜善の著書『遠野のザシキワラシとオシラサマ』を見てみましょう。

そこには、アイヌカイセイと座敷童との関係性について、「単に私だけの連想である」と否定しています。

確かに、両者は、『家に現れる』という点しか一致しておらず、座敷童の特徴の『家を繁栄させる』ことをしていません。

また、十勝の地域での物語を見ても、人間に対して良い行いはしていないです。

以上のことから、アイヌカイセイの正体は『悪霊の一種』なのではないか、と思われます。

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